区分所有法とマンション標準管理規約13  専有部分の管理③

信州は上田市でマンション管理士をしております雪入です。今日は共用部分と構造上一体となった専有部分の管理について解説してみたいと思います。

『共用部分と構造上一体となった専有部分』とは、①給水管②ガス管③電気配管等の配管や配線を言います。これらの管理は専有部分である以上は、基本的には各マンション住民が管理をするのが原則です(マンション標準管理規約第20条2項、以下規約とする。)。しかしなかながら、マンション内の配管や配線は通常新築時から等しく劣化していくものであり、配管や配線の劣化による漏水やガス漏れ、漏電等の事故を防止するために修繕や交換をしようとする場合には、管理組合が共用部分、専有部分を問わず全ての工事を行うことが出来るようにしておく必要性があります。また管理組合が共用部分、専有部分を問わず全ての工事を行うことは、別々に工事を行うよりも費用を安く抑えることができるというメリットもあります。そこで共用部分の管理と一体として行う必要があるときには、管理組合が行う事が出来るようにしています(規約第21条第2項)。

もっとも実際にかかる費用については、①配管等の清掃費用については「共用設備分の保守維持費」として管理費を充当する事が可能であると考えられていますが(規約第27条3号参考)、②配管等の修繕や交換については、専有部分内のものについては各マンション住民が負担する事になります(規約第21条コメント⑧)。ちなみに規約第20条は、所有者等の建物の維持保全義務を規定した建築基準法第8条を踏まえた上での確認規定です。

管理組合が、共用部分と構造上一体となった専有部分の管理を行う際には、総会の決議が必要です(規約第48条⑨号)。また管理組合は、管理を行うために必要な範囲において、マンション住民の室内やベランダ等に立入りの請求をする事が出来ます(規約第23条第1項)。なおマンション住民がその室内においてリフォーム等を行う場合に、共用部分に影響を与える配管や配線工事をする場合には、理事長に申請して書面による承認を受ける必要があります(規約17条)。

専有部分の管理については以上となります。次回からは「絶対的規約事項」について解説してみたいと思います。お楽しみに!

マンション管理士 雪入 憲生(Norio Yukiire)

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